マルチとは？ マルチングの利点と欠点

マルチング とは、畑（うね）の表面をビニールシートやプラスチックフィルムなどで覆うことです。

このシートやフィルムをマルチといいます。

ビニールやプラスチック以外に、育てる植物によっては、稲わら（敷きわら）を使ったマルチングも効果的です。

マルチの種類（材質）や被覆方法により、さまざまな効果を得ることができます。





プロが使用しているマルチの様子
マルチは、一般の家庭菜園にも大変役立ちます。

マルチングのメリット

マルチングには次の利点があります。

雑草の繁茂を抑制 （防草効果）

黒色のマルチをかぶせると、光が遮られるため、雑草が生えてこなくなります。

土の団粒を維持

雨を直接受けることがなくなるため、土の状態が排水性、通気性の良い状態に保たれます。

肥料の流出防止

畝に仕込んだ肥料が雨で流れ出てしまうことを抑制できます。

地温の調節と上昇効果

地温を上昇させることができます。ビニールハウスと同じ状態です。

熱を吸収する黒色のマルチの場合、地温上昇効果も上がります。

泥の跳ね返り防止

雨が降った際に、泥が収穫物に跳ね返りにくくなります。

汚損防止や病害の抑制にもつながります。

土の乾燥防止
土壌からの水分が蒸発することを抑えます。

水やりが不要になります。マルチングの最大のメリットです。

マルチングのデメリット

多くのメリットをもたらすマルチですが、マルチングにも次の欠点があります。

敷設が大変
マルチは風の影響を受けやすく、風が吹いているときに一人で敷くには、時間と労力を使います。

一人でも簡単にマルチを敷くための農具も販売されています。

追肥しにくくなる
追肥する際は、穴に手を突っ込んで行うか、シートをめくりあげて行います。

使用後はゴミに
多くのマルチは繰り返し使用できません。通常は、使い捨てです。

マルチングした淵を土で踏み固めてしまうと、マルチを外すときに破片だけが土に残ってしまうことがあります。